猫が病気になったら自然に任せるのはあり?私が後悔したこと
「猫が病気になったけど、自然に任せるのがいい?」
あなたは、こんな悩みがありませんか?
私も、飼っていた猫が病気になった経験が何度かあります。
個人的に私は、「自然に任せたい」タイプですが、治せる病気のときは獣医さんにお任せして治療をしました。
猫の病気を自然に任せるか、治療するかの線引きは、以下の内容で決めました。
- 尿路疾患の猫は治療する
- 末期がんの猫は自然に任せる
末期がんで亡くなった猫を自然に任せたこと自体は良かったと思っていますが、でも猫が居なくなることに精神的に耐えられず、ひとつだけ後悔したことがあります。
「もう治らない猫を自然に任せる」考え方はあってもいいと思いますが、最後に後悔だけはしないよう、私の体験談を交えながら紹介したいと思います。
猫が病気になったら自然に任せるケース
まずは、猫が病気になっても自然に任せる2つのケースを見ていきましょう。
危篤症状が出ているとき
老衰で亡くなる猫は、最後に危篤症状が出てきます。
危篤症状が出ているということは、最後の瞬間が近いということなので、自然に任せるのは普通なのではないでしょうか。
実家で飼っていた猫は、最後老衰で亡くなりました。
最後はガリガリに痩せていったので、「ジーナこんなに体ぺったんこになっちゃった」「大丈夫かな?」と私が心配になるほどでした。
最後の瞬間は見ていませんが、徐々に心拍数が少なくなり、呼吸数も減って眠るように亡くなったのでしょうね。
実家の猫のように、老衰で亡くなるなら自然に任せるのは普通ですし、飼い主としても「今までありがとう!」という猫への感謝の気持ちでいっぱいなると思います。
末期がんになったとき
私が猫の病気を自然に任せたもうひとつの例は、末期がんの猫でした。
プロフィール記事でも紹介しているように、この猫を亡くしたことで私はショックが大きすぎて息ができなくなったほど大切にしていた猫です。
ある日、夫がレモンのお腹にしこりがあるのを見つけました。
猫の乳がんは予後が悪い、進行が早いということを知り、私はその現実を受け止めることができず、少しの間猫を病院に連れていかず放置してしまいました。
しかし、少しの期間の間に、みるみる破けてきてしまったのです。
この段階で病院に行きましたが、もう手遅れ状態で、自然に任せるしかありませんでした。
若い猫の場合は手術をしても良かったかもしれませんが、レモンは若い猫ではなく、自然に任せるしかなかったのです。
「手術してもレモンの体に負担をかけてしまう……。」
サプリなど自然療法で良くなることも期待しましたがダメで、かといって手術を選択してレモンの体に負担をかけることもできませんでした。
メス猫を飼うなら、乳がんになるリスクは考えておいたほうがいいかもしれませんね。
大切なレモンを亡くしてしまい、私はようやく「猫のご飯にもっと気を付ければ良かった」と後悔したのでした。
猫が病気になったら自然に任せる理由
老衰や末期がんになった猫の場合は、自然に任せるのが一番かもしれません。
デリケートなことで答えは出ませんが、猫が治らない病気になったら、私が自然に任せたいと考える2つの理由があります。
治らない病気の猫を治療するのは飼い主のエゴ
よくYouTube動画などで、飼い猫の調子が悪くなったらすぐに動物病院に連れていく様子を見かけることがありますね。
撮影しているわけですから、ネタとして病院に連れていくという理由もあるのでしょう。
また、病院に連れていないことで炎上を恐れている理由もあるかもしれません。
でも、猫のほとんどは、病院が嫌いですよね。
ストレスをかけると猫の寿命に影響するはずなので、暴れる猫や瞳孔が開いていかにも恐怖を感じている猫を、無理やり病院に連れていく行為はいいのでしょうか。
もちろん、尿路疾患のようにオシッコが出ない緊急時は、私も猫を病院に連れていきましたよ。
その後は、猫のオシッコをとって私が病院に行くだけで、極力猫にストレスをかけないようにしていました。
猫はもともと、環境の変化に弱い生き物です。
いろいろな動物のニオイがある動物病院は怖いはず。
だから、私は緊急時以外、猫を動物病院に連れて行くべきではないと考えています。
まして、老衰や末期がんの猫は衰弱しているのに、無理やり病院に連れて行く行為は、飼い主のエゴでしかないのです。
辛い症状を長引かせたくない
もうひとつの理由が、「辛い症状を長引かせたくない……。」という想いからです。
私が末期がんの猫レモンを看取ったとき、ゆいいつ後悔したことがありました。
それは、「1日でも長く生きて欲しい」「レモンと離れたくない」「レモンが居なくなるなんて耐えられない」という飼い主のエゴで、食べられない猫に無理やり給餌したことです。
猫が自分で食べられないなら、本来ならそのまま放置すべきだったのかもしれません。
乳がんが進行していて食べられず、獣医さんに診てもらったら「貧血で呼吸が辛くなっている」と言われたので、どうにかしてレモンに食べてもらい、少しでも呼吸を楽にしたかったのでした。
でも、末期がんの猫に給餌するということは、寿命を延ばすこと。
今思い返すと、猫に辛い思いをさせる期間を、私自身が伸ばしてしまったことを後悔しています。
おそらく、私は「レモンは元気になるかもしれない」というわずかな期待を感じていたのでしょうね。
しかし、私が注射器を使って液体状のご飯を猫に与える行為は、猫の苦痛を引き延ばす行為でしかなかったことに、後から気づきました……。
飼い猫が病気になって自然に任せても猫は辛くないかも
猫が治らない病気なら、自然に任せるのが一番だと理性でわかっていても、感情が邪魔してしまいますよね。
実際に、私もそうでしたから。
その理由は、
「猫が辛くしているのを見ていられない……。」という理由もあると思います。
しかし、最後の最後は、苦痛を和らげる物質が出て、本当は辛くないのだとか。
乳がんで亡くなったレモンの最後は、自宅で酸素室に入れてできるだけ苦痛を和らげようとしていましたが、最後の最後まで呼吸は辛そうでした。
でも、実際は見た目ほど辛くないそうですよ。
そう考えることで、少しは飼い主の気持ちがマシになると思います。
私は喘息体質で、呼吸困難の辛さを知っているため、余計にレモンの呼吸が辛い状態を見ていられませんでした。
それでも、私がピーナッツのかけらを気管に入れてしまい「あ!死ぬな」と思ったとき、まったく苦痛を感じなかったので、もしかしたら最後の最後は何も苦痛を感じていないのではないかと思っています。
猫が治らない病気になり、自然に任せるのが辛いと思ったときは、「見た目ほど猫は辛くないよ!」という言葉を思い出してみてください。