猫の水分補給にはウェットフードがいい理由とは?おすすめ商品5選
一度でもオシッコのトラブルが起きた猫は、水分補給が気になりますよね。
たくさん水を飲んでくれればいいのですが、苦手な猫ちゃんもいるので大変です。
そこで検討したいのが、ウェットフードを与えること。
いろいろ工夫しても水を飲む量が改善しないなら、思い切ってフードの種類を変えてみましょう。
なぜ、猫の水分補給には、ウェットフードがいいのでしょうか。
また、水を飲むのが苦手な猫ちゃん向けのおすすめウェット商品も紹介しますね。
猫の水分補給はウェットフードがおすすめの理由
猫にウェットフードがおすすめなのは、水分補給がしやすいからです。
猫は食事から水分補給をする性質がある
ペットとして飼われている猫の祖先は、乾燥した地域に住んでいたようです。
だから、猫は水分を飲むのが苦手で、少ない水で生きられるように進化してきました。
もともと、猫の餌となるネズミには、水分が含まれていますよ。
猫がネズミを食べることで、たんぱく質・脂質・水分・少量の塩分を摂取しています。
また、猫は体の水分を減らさないように、尿を凝縮させています。
少ない水でも生きられる体質で、猫は食事から水分補給をする特徴がありますよ。
猫は水をたくさん飲むのが苦手
もともと水分を多く摂取するのが苦手な猫ちゃんだと、大量の水を飲むのが大変。
ドライフードだとたくさんの水分を飲まなければならず、水を飲むのが得意でないと、1日に必要となる水分が足りなくなってしまいます。
「ドライフードでも水分をよく飲みます!」
そう感じるのは、ドライフードは塩分が多く配合しているものが多いからです。
人と同じように塩分摂取量が多くなると喉が渇きやすくなり、水分を多く飲むように。
とくに、下部尿路疾患のサポート向けドライフードは塩分が多いことがあるので、猫に無理やり水を飲ませていることになるかもしれません。
ウェットフードなら80%以上の水分量
一方で、ウェットフードなら食事と一緒に水分が摂取できていいですね。
猫は食事から水分を摂取する特徴があるので、ウェットフードは猫本来の食事に近いといえますよ。
ウェットフードによっても水分量は異なりますが、80%前後はあります。
スープタイプやゼリー状のウェットフードどれでも、水分が多めで猫の水分補給におすすめです。
猫の水分補給にウェットフードを利用するときの注意点
猫の水分補給を促すなら、ウェットフードがいいことはわかりましたね。
でも、いくつか疑問が出てくるかもしれません。
どのくらいの水分量が含まれているのか?
猫が1日に必要となる水分量は、以下の量です。
「体重1kgあたり50ml」
つまり、体重4kgの猫ちゃんなら、1日に200mlの水が必要ですよ。
では、ウェットフードにはどのくらいの水分が含まれているか計算してみましょう。
たとえば、1袋60gで水分割合が80%だとします。
- ウェットフードの水分量:60×0.8=48g
- 1gは1ml:48ml
このウェットフードであれば、1日に4袋で十分な水分補給ができますね。
ウェットフードのみ与えたら水分を飲まないが普通?
すでに計算した内容で1日4袋ウェットフードを食べると水を飲まないかもしれません。
猫は必要以上に食事をとることも、水を飲むこともありません。
だから、猫が水をまったく飲まなければ、ウェットフードで水分が足りているはず。
心配なのは、ドライフードのみの食事で、猫がまったく水を飲まないときですよ。
試しに、食事をカリカリだけに変えてみてくださいね。
カリカリの水分はせいぜい10%程度なので、足りない水分は水として飲むようになります。
水分が足りないならスープを与えてみよう
ウェットフードの水分量を計算して足りないようなら、別途スープを与えてみては?
おすすめの方法は、鶏肉のゆで汁を猫に与える方法です。
自分でスープを作るのが大変なときは、アイシアの健康缶を使ってみましょう。
ちゅーるよりも水分量が多いもので、猫が美味しく水分補給をすることができますよ。
アイシアの健康缶は、味もマグロ・かつおなどの複数の味があります。
魚系と肉系に分かれるので、猫の好みの味を選ぶといいですね。
ウェットフードの水分だけを舐めてしまうときの対処法は?
たまにですが、ウェットフードを与えると水分のみを舐め取ってしまうことがあります。
塊のウェットフードを食べるのが苦手のようで、水分だけを飲んでしまうようですね。
猫によっても理由は違うと思いますが、口元が濡れるのを嫌うのかもしれません。
塊になったウェットフードが食べられるなら、スープ状のウェットフードは避けるようにしたいですね。
黒缶など水分が少ないものや、ゼリータイプのウェットフードがおすすめ。
水分が多いものだと、水分ばかりが減ってしまい具が残ってしまうので工夫しましょう。
水分が多いウェットフードのほうが吐きにくい?
食後に吐いてしまう猫ちゃんには、ウェットフードがおすすめです。
なぜ吐くのか猫によっても理由が違いますが、カリカリを食べて早食いをすることが原因なら、ウェットフードに変えることで改善しやすいはず。
ちなみに、猫が吐く原因は次のような問題が考えられますよ。
- 消化が悪くて吐いてしまう
- 早食いで空気も多く飲み込んでしまう
- 食器の高さが低い
- 病気が原因で吐きやすい
消化がよいのはウェットフードなので、カリカリで吐くなら変えてみましょう。
早食いが少ないのも、水分が多いウェットフードですよ。
食器が低く喉が圧迫されるときは、高さがある食器に変えてあげてくださいね。
また、何らかの病気で吐いてしまうときは、ウェットフードに変えても改善しないかもしれません。
生まれつき胃腸が弱い猫ちゃんは、ウェットフードに変えて食事の回数も3~4回に増やすといいですね。
とくに原因がわからないときは、病院で血液検査がおすすめです。
水を入れる容器はヘルスウォーターボウルに変える
ウェットフードに変えても、水分量が足りていないことがあるので、水を飲みやすい環境は整えてあげてくださいね。
少しお値段が高くなりますが、ヘルスウォーターボウルという商品があります。
瀬戸焼のボウルで、水を入れると美味しくなるそうです。
自動給水機を設置する
流れる水が好きな猫の場合は、自動給水機の設置がいいですね。
ウォーターファウンテンなどの装置を利用すると、猫がたくさん水を飲んでくれる場合があります。
我が家で膀胱炎を繰り返した猫には、流れる水は効果がありませんでした。
猫によっては、洗面器のようにたっぷりと水が入ったものを好む場合もあるようですよ。
ぬるま湯を与えてみる
猫はぬるい食事を好むのと同じように、水もぬるいほうが好きなようです。
ためてある水をよく飲むときは、水道水から出たばかりの冷たい水が苦手なのかもしれませんね。
猫の水分補給におすすめのウェットフード商品5選
ウェットフードで、86%前後であれば水分量が多いと判断できますよ。
ほとんどのウェットフードは80%以上ですが、とくに水分量が多いものを5つ紹介しますね。
ミャウミャウは86.2%
私が調べた総合栄養食のウェットフードのなかで、ミャウミャウは一番水分量が多いです。
86.2%の水分量となっているので、食事と一緒に水分補給がしやすいですね。
ゼリータイプのフードのため、見た目からすると水分量は多く感じません。
しかし、実際の保証成分で見ると水分量は多いので、水分ばかりにならずに食事と一緒に水分補給をさせたいときにおすすめです。
水分はゼリー状となっていて、ツナとうまく絡んでいます。
さらに1袋84円なので、毎日続けやすい価格も嬉しいですね。
カルカンは86%
ミャウミャウに次いで水分量が多いのは、カルカンです。
カルカンといえば安価なウェットフードとして定番商品ではないでしょうか。
スープ仕立てとなっているため、水分を飲むのが得意な猫ちゃんにおすすめ。
水分ばかりを舐めてしまい、フレークの塊を食べにくくしているなら向いていません。
また、カルカンは魚のフレークが細かくなっています。
シニア猫でも食べやすい大きさなので、噛む力が弱くなってきた猫にもおすすめです。
メディファスは86%
メディファスもカルカンと同様に、水分量が86%です。
ペースト状となっているので、見た目的にはかなり水分が多い感じですね。
流動食のようなタイプなので、噛みごたえはないかもしれません。
しかし、かつお節の香りと風味をちゃんと感じられたので、食欲が落ちた猫でも食いつきはいいはず。
夏バテしているときに、猫の水分補給として使ってみてはどうでしょうか。
つるんと舐めるだけでよく、水分だけが残ってしまう心配もありませんよ。
アーテミスは85%
食の安全性にこだわりたいときは、アーテミスのようなプレミアムフードがいいですね。
また、見た目的にも水分量がかなり多く感じられますよ。
水分がしっかり多くても、魚の塊感があって食べ応えはありそうです。
たんぱく質やカロリーも高めなので、猫に必要な栄養素が補給しやすいですね。
お値段は1缶320円で高めですが、添加物が少ないのは嬉しいですね。
猫の健康を考えるなら、アーテミスのような高級フードもたまに食べさせてみましょう。
ニュートロは85%
ペースト状なので水分が少なく見えますが、水分量は多めですよ。
1袋が35gで少量パックで売られているので、カリカリのトッピングにもおすすめ。
少量パックなら食欲が落ちている猫ちゃんでも、余さずに食べられそうですね。
ペースト状は具と水分が分離していることがなく、上手に水分を摂取できると思います。
柔らかい食感なので歯への付着がきになるときは、ときどき与えるといいかもしれません。
普段はしっかりと噛みごたえのある塊感のあるウェットフードがいいですね。
猫の水分補給を工夫してあげよう
膀胱炎やストラバイト結石になったことがある猫ちゃんには、毎日しっかりと水分補給をさせる工夫をしたいですね。
- 水の置き場所を複数に増やす
- 水分の多いウェットフードに変える
- 猫が好きな飲み水に変える
毎日新鮮な水を用意してあげて、水分補給を促してみてください。
ウェットフードも取り入れながら、食事から水分摂取を増やすといいですね。