ウェットフード・ドライフードを猫に与える割合は?自分に合う方法を選ぶコツ
「猫にウェットフードとドライフードを与えたい」
「でも割合って、どうやって決めたらいいの?」
あなたは、こんな悩みがありませんか?
こんなとき、飼い主の都合で割合を決めてしまいがちですが、猫の健康を考えた最適な割合を選びたいですよね。
私がおすすめしたい割合は、飼い主さんが重視する内容によって決めること。
「水分補給を優先したい」「コスパをよくしたい」「置き餌にしたい」など飼い主さんによって優先したい項目が違うので、それぞれで割合が変わってきます。
この記事では、シーン別のウェットフード・ドライフードの割合を紹介していますので、参考にしながら自分にあったご飯のあげ方を見つけてみてくださいね!
みんなのドライフード・ウェットフードの割合はどうなのか?
まずは、猫を飼っている皆さんが、どんな割合で猫にご飯をあげているのか調査内容から見ていきましょう。
「となりの猫は何食べてる?猫を飼っている人377人にアンケート!」を参考にしてみました。
引用:PR TIMES
- 1位はドライフード:52%
- 2位はドライフード&ウェットフード:37.7%
私個人では、8割以上の方がドライフードだと思っていたのですが、意外にもウェットフードと組み合わせている人が多いようですね。
では、なぜ多くの飼い主さんがウェットフード・ドライフード併用なのでしょうか。
それは、ドライフードだと以下のようなメリット・デメリットがあるからです。
【メリット】
・保存がききやすく扱いやすい
・置き餌に利用できる
・ウェットフードより安い
【デメリット】
・水分補給に向いていない
・炭水化物が多くなってしまう
ドライフードを選ぶと食費が安くなり管理がしやすいのですが、ドライフードだけだと水分補給がしにくくなり猫の嗜好性に対応できない問題があります。
また、ドライフードは固めるため多くの炭水化物を配合している点にも注意したいですね。
現に、動物病院の獣医さんのなかには、ドライフードの炭水化物の危険性を指摘する声もあるので確認してみてください。
炭水化物が多いドライフードによって急激に血糖値が上がると、その後はすぐに空腹感を感じる事になります。また、高血糖は、他のホルモンにも影響して、人の倍は寝る猫の睡眠を妨げることに繋がります。このことは猫にとって大きなストレスとなります。引用:さくら動物病院
このようにドライフードにはデメリットがありますが、「価格優先」「置き餌にしたい」場合でウェットフード単体だと使いにくくなってしまうので、両方を併用する方法は正解だといえます。
調査データから多くの飼い主さんは猫の健康や食いつきを優先していると読み取れるので、ウェットフード・ドライフード併用を選んでいる方が多いわけですね。
混ぜる割合を決めるコツ!目的別のウェットフード・ドライフードの割合を紹介
ウェットフードとドライフードを混ぜて猫に与えると決めたら、次は割合ですね。
目的別に最適な割合を紹介しますので、自分にあった方法を選んでみてください。
水分補給が目的ならウェットフードを多めの割合に
猫がうまく水を飲むことができないなら、ウェットフードの割合を多くしましょう。
ウェット8割・ドライ2割などの組み合わせ方法がおすすめです。
1日4回猫にご飯を与えるなら、次のような割合が考えられます。
- 朝:ウェット3割
- 昼:ドライ2割
- 夕方:ウェット3割
- 就寝前:ウェット2割
一般社団法人ペットフード協会によるデータによると「75%程度の水分」があるものをウェットフードと呼ぶようです。
一方で、ドライフードの水分量は10%以下です。
ドライフードは加熱処理され乾燥させたフードのため、腐敗しにくくカビが生えにくいメリットがあります。
しかし、もともと水をうまく飲めない猫にドライフードだけを与えてしまうと、水分不足になりやすいため注意したいですね。
猫が尿路疾患になる原因のひとつは、水分不足。
もともと野生では、獲物から水分を摂取しているので、ご飯と別に水分を大量に飲む性質は猫にはありません。
だから、水分の割合が高いウェットフードを多く与えれば、尿路疾患予防になります。
現に、私が飼っていた猫で膀胱炎や尿路結石を繰り返した子は、ドライフードでした。
一方で、自由に外に遊びに出かけてウェットフードを食べていた実家の猫は、一度も尿路疾患にかかったことはないので、ご飯の種類は影響があるかもしれませんね。
もしかしたら、実家の猫は外でネズミや鳥をとっていたのかも?
私のプロフィール記事でも紹介したように、実家の猫はもと野良だった猫でメスだけど周囲のボス的存在の強さがあったので、外で自由に水分やタンパク質の豊富な獲物をとっていて、十分に運動していたことも影響しているんじゃないかと思います。
実家の猫の例から考えると「水分を多く摂取したからといって尿路疾患に絶対ならない」とは言えず、体質や運動不足など総合的な問題はありますが、ウェットフードを与えれば原因のひとつは取り除けることは確かなので、ウェットフードはおすすめです。
置き餌を選択したいならドライフードを多めの割合に
日中飼い主さんが仕事でいないなら、置き餌を選択したいですよね。
その場合では、ウェット4割+ドライ6割など工夫してみてください。
夜遅くに帰宅することが多いと、「猫に長時間ご飯を与えないのはかわいそう……。」このように考えて、置き餌を選択したくなるかもしれません。
置き餌を選ばないとならない事情があるなら、日中はドライフードしか選べませんね。
猫の水分補給のことを考えると、本当ならウェットフードを6割などできるだけ多くしたいので、日中に置き餌を選択するなら、以下のような与え方はどうでしょうか。
- 朝:ウェット2割
- 出かける前:ドライ4割
- 帰宅後:ウェット2割
- 就寝前:ウェット2割
猫に置き餌を与えていいのかは、別記事で詳しく解説しましたので、あわせて読んでみてくださいね。
コスパを重視するならドライフードを多めの割合に
安さでいうなら、ドライフードのほうが勝ちですね。
だから、コスパを重視したい家庭では、ウェットフード2割+ドライフード8割など、ドライフードを多くする方法がおすすめです。
では、ウェットフードだと月にいくらくらいかかるが見ていきましょう。
1袋50円のパウチを買ったとして、1日2袋なら100円なので、1か月では3,000円はかかる計算になります。
一方で、ドライフードなら1袋を1か月で消費して、2,000円以下でも対応可能です。
先ほど参考にした「となりの猫は何食べてる?猫を飼っている人377人にアンケート!」のデータによると、3,000円未満の割合は31.8%だとわかります。
ウェットフードを2割程度にとどめれば、1か月3,000円未満で抑えることもできるので、コスパ重視の方はこの割合がおすすめです。
でも、一つ注意したいことがあります。
それは、「安いドライフードは炭水化物が多い」ことです。
もともと大量の炭水化物の代謝を得意としていない猫に、炭水化物が多いドライフードを与えると、猫の満足感が少なくなり食べ過ぎる恐れがあります。
肥満になれば病気のリスクが上がるので、スーパーやホームセンターで最も安いドライフードを選ぶのは少し考えたほうがいいかもしれませんよ。
猫の満足感を高めて、肥満になりにくいご飯の与え方は以下の記事で紹介したので、参考にしてみてくださいね。
ダイエット目的ならウェットフードを多めの割合に
猫の肥満予防を第一に考えるなら、ウェットフードの割合を高くしましょう。
ウェットフード8割+ドライフード2割など、ドライフードを与える量は少なくします。
なぜなら、ドライフードは炭水化物が多くなりやすいからです。
「栄養がきちんととれているからいい」ではなく、猫本来のご飯に近づけると太りにくくなるのでおすすめですよ。
わかりやすく説明すると、野生動物に肥満はいませんよね。
たとえば、ブクブクに太ったライオンがいたらどうでしょうか。
俊敏に動くことができなくていつも獲物を逃すことになるので、たぶん自然と痩せていくしかなくなります。
もしいるとしたら、狩りをしない雄ライオンくらいでしょうか。
それでも、肥満になれば健康を維持できなくなるので、雄ライオン同士の戦いで敗れることとなるので、野生で肥満というのはあり得ないのです。
野生の猫も同じことで、単独で狩りをする猫が太ると、獲物にありつくことはできなくなり命の危険性があるので、猫は本能的に食べ過ぎないような体になっています。
「それじゃ、なぜ家猫は太るの?」
それは、人が管理したご飯しか食べられないので、人が間違ったご飯を与えてしまえば家猫は太ってしまうからです。
間違った猫のご飯とは
- 炭水化物が多く異常な食欲となるもの
- 血糖値が急激に上がり脂肪を蓄えるもの
安いドライフードは価格を下げるため安い炭水化物の割合を多くしているので、猫は異常な食欲を感じやすく、脂肪をため込みやすいためおすすめできないのです。
つまり、安さだけを優先すれば、猫の健康は維持できません。
おすすめなのは、データでも一番多かった3,000円~5,000円くらいの価格帯で、激安キャットフードよりワンランクアップの商品を選びたいですね。
おすすめはウェットフードの割合が多くドライが少なめ
ウェットフードとドライフードを組み合わせて猫に与えるなら、水分やタンパク質が多いウェットフードの割合をできるだけ多くしてあげてくださいね。
ドライは置き餌として優れているので、日中に与える用に少量だけ利用してみてはどうでしょうか。
本当なら100%ウェットフードと言いたいところですが、猫を飼うにはお金もかかるので、ドライも併用しながら毎月の食費を抑えるようにしてくださいね。