水分量を増やすなら猫にウェットフードがおすすめ!なぜいいのか理由を解説
「猫の水を飲む量が少ないので、ウェットフードがいいのかな?」
あなたは、このような悩みがありませんか?
毎日の水分量が少ないなら、80%が水分のウェットフードがおすすめですよ!
猫は水を飲むのがあまり得意ではないので、飼い主さんが意識してあげないと、水分摂取量が少なくなり、尿路疾患や腎臓病などにかかりやすくなるので注意したいですね。
この記事では、「なぜ水分量が多いウェットフードがおすすめなのか?」その理由を紹介しています。
「納得してからウェットフードを選びたい!」と考えている方は、紹介する内容を参考にしてみてくださいね。
水分量を多くするならなぜ猫にウェットフードがいいのか?
なぜ猫にウェットフードがいいのか、それは水分量が多いからです。
ドライフードは保存性を高めるため10%程度の水分量しかないのですが、ウェットフードは約80%が水分なので、食事から水分摂取できるようになります。
ウェットフードは約80%が水分だから
では、なぜ食事から水分を多く摂取できたほうが、いいのでしょうか?
その理由は、猫はもともと砂漠地方に住む生き物で、少ない水で生活できる体の構造となっていて、獲物を食べることで水分摂取をしているからです。
獲物=キャットフードなので、水分量が多いウェットフードを猫に与えることは、猫本来の食事に近いわけですね。
南大阪動物医療センターの記事では、以下のような内容がありました。
彼らが水をペロペロするとき、1回の舌の動きで摂取できる水の量は0.15ccに過ぎません。したがって、猫が水和を保つためには頻回のペロペロが必要なのです。
猫が水を飲む様子をよ~く観察してみると、水を飲むのが苦手なのがわかりますね。
人間みたいに口いっぱいに水をほおばって、ゴクゴク水分を飲むことは、猫にはできないので、もともと水分摂取が苦手なことがわかります。
本来猫は、獲物に含まれる体液や血液から水分を得ているので、約80%の水分が含まれているウェットフードを猫に与えることは、理にかなっているわけですね。
では、猫が水を飲まないとどうなってしまうのでしょうか?
少ない水分で尿を凝縮する性質があるので、結晶化した物質が尿道につまり尿路結石の原因になる恐れや、尿と一緒に老廃物を出す量が減り腎臓病になる恐れがあります。
腎臓は一度壊れると、二度と戻りません。
現代の猫は「腎臓病が多い」と言われるのも、餌に含まれる水分量が少ないドライフードが主流となってきたことと関係性がありそうですね。
水分が多いので満足感があり肥満防止になるから
ウェットフードは約80%が水分だと紹介しましたが、もしかしたら「ほとんど水分でちゃんと栄養はとれるの?」という疑問が出てきたかもしれません。
その疑問の通り、同じグラム数のドライフードに比べて、ウェットフードは摂取カロリーが少なくなります。
つまり、水分ばっかりなので、小食の猫ちゃんだと栄養やカロリーが足りない可能性はありますね。
しかし、水分量の多さを逆手に取って考えてみましょう。
ドライフードと同じように与えても、ウェットフードなら自然と摂取カロリーを減らせるので、肥満気味の猫ちゃんにはウェットフードがおすすめなのです。
私の経験上、うちで飼っていた猫はどの子も肥満気味だったのは、ドライフードを与えていたからではないか?と思っています。
その理由は、ドライフードだと少量でもカロリーが高くなりやすく、血糖値を上げる炭水化物が多くなりやすいからです。
うちで飼っていた猫はドライフードだったので、食欲がすごかったです。
一方で、実家で飼っていた猫はウェットフードだったのですが、水分が多くタンパク質がメインだったからなのか、スリムでしたね。
ウェットフードを与えてあまりにも痩せすぎている猫ちゃんなら、別にドライフードを与えてカロリーを増やす必要はありますが、肥満気味だったらその心配はありません。
現代の飼い猫は大体肥満気味なので、水分で満足感が高くなりやすいウェットフードに切り替えてみてはどうでしょうか。
たとえば、人間で考えると、ドライフードは食パン、ウェットフードは豚汁のようなもの。
人間が食べると、食パンだけだと「何となく物足りない……。」と感じてついつい食べすぎちゃうのですが、豚汁をお椀1杯でも水分量が多いので満足感は高いですよね。
だから、猫に毎日ドライフードを与えているということは、猫が満足感を得ることはできず、食べすぎちゃう恐れがあるのです。
「うちの子は、肥満気味なんですよね!」
「どうやったらダイエットできますか?」
このような悩みがあるなら、ドライフードからウェットフードに切り替えてみましょう。
高タンパク質で猫本来の食事に近いから
また、ウェットフードが猫にいい理由は、高タンパク質である点も。
猫は肉食動物なので、何よりもタンパク質を必要としています。
犬の場合は雑食なので炭水化物を消化する酵素を持っていて、腸も猫より長めになっているようです。
しかし、猫は炭水化物を消化する酵素がなく、さらに腸が短いので典型的な肉食動物です。
とくに、猫はタンパク質からタウリンが不足すると、体を維持できません。
猫に魚を与えても大丈夫ですが、肉食動物なので肉類をメインに与えないと、必須アミノ酸が不足しやすいので注意してあげてくださいね。
肉がメインのウェットフードなら、その心配がありません。
ウェットフードを猫に与えるなら、肉系の猫缶を6~7割など多めにして、3割など少ない割合で魚系の猫缶を与えると、猫本来の食事に近づけることができますよ。
具体的にウェットフードの水分量を計算してみた
「毎日ウェットフードを与えているけど、水を飲まない……。」
ウェットフードの水分量で足りているなら、猫は別に水を飲まないので心配はないのですが、心配な方はご飯の水分量を計算してみるといいですね。
猫が1日に必要とする水分量は、ふじわら動物病院の記事を参照することとします。
猫の理想的な飲水量は体重1㎏あたり50~60mlです。猫ちゃんの体重を4㎏とした場合、1日当たりの飲水量は約240mlくらいですね。
以下の記事でも、猫の水分量を紹介した内容があるので、あわせて参考にしてみてください。
市販されている総合栄養食のウェットフードの水分量は以下の内容です。
項目名1 | 項目名2 | 項目名3 | 項目名4 |
---|---|---|---|
黒缶 | 70g | 82%以下 | 57.4g以下 |
カルカン | 70g | 86%以下 | 49g以下 |
ピュリナワン | 70g | 80%以下 | 56g以下 |
モンプチ | 50g | 83%以下 | 41.5g以下 |
ミャウミャウ | 70g | 86.20%以下 | 60.34g以下 |
メディファス | 50g | 86%以下 | 43g以下 |
ニュートロ | 35g | 85%以下 | 29.75g以下 |
アルモネイチャー | 70g | 82% | 57.4g |
ピュリナワンプロライン | 85g | 80%以下 | 68g以下 |
ウェルネス | 85g | 82%以下 | 69.7g以下 |
ソリッドゴールド | 85g | 82%以下 | 69.7g以下 |
フィリックス | 50g | 82%以下 | 41g以下 |
カナガン | 75g | 77% | 57.75g |
市販されている総合栄養食のウェットフードは、約80%の水分量があるようですね。
それぞれの商品でグラム数が違うので、何グラムの水分量があるのかを計算しましたので、あわせて参考にしてみてください。
1つのウェットフードで一番水分量が多いのは、ソリッドゴールドでした。
4缶食べると1日278.8gの水分量が摂取できていることになるので、別に水を飲まなくても心配することはなさそうですね。
1つあたりのグラム数が少ないものは、当然水分量も少なくなります。
毎日ウェットフードだけを与えるなら、1つのグラム数が多いものを利用すると水分量も多くなるので比較してみてください。
猫の水分量が気になるならウェットフードがおすすめ
ウェットフードのメリットは
- 水分量が多くなる
- タンパク質が多くなる
- 猫の嗜好性が高く満足感がある
このような特徴があります。
しかし、ドライフードに比べると食費が高くなるので、金銭的に厳しいときは黒缶のような1つ55円ほどで買える安価なものを選ぶか、ドライフードの上にウェットを乗せて食費を節約してみてくださいね。
ドライフードだけを猫に与えていると、尿路疾患や腎臓病の心配があります。
「猫はちゃんと水を飲んでますよ!」
このように飼い主さんが感じていても、実際には水分量が少ないかもしれないので、ウェットフードも与えてみてくださいね。