猫の餌にドッグフードはダメ!長期間与えると失明のリスクも

「家にドッグフードがあるから猫に与えていいかな?」犬を飼っている家庭だと、猫にドッグフードを与えていいものか迷ってしまいます。

 

ドッグフードとキャットフードは配合成分が違うため、猫にドッグフードを与えないでください。最悪の場合は猫の失明や心臓病に繋がる恐れがあります。

 

なぜ、猫にドッグフードを与えてはいけないのか、猫が盗み食いするときの対処方法も確認しておきましょう。

 

 

少しくらい猫がドッグフードを食べても大丈夫

猫にドッグフード
猫がちょっとくらいドッグフードを食べたとしても、飼い主さんは慌てることはありません。

 

少量なら中毒症状をおこすことはない

 

ドッグフードに猫は有害な成分は含まれていないため、少しくらい猫が食べても問題はありません。


 

猫がたまたま「犬用に用意したドッグフードを食べた」「ドッグフードが余っているので猫に与えた」くらいなら大丈夫でしょう。

 

ドッグフードもペット用の食事です。基本的に生き物が食べるもので、猫が食べても問題はないのです。

 

しかし、長期間猫にドッグフードを与え続けるのは避けてください。

 

そもそも猫はドッグフードが好きではない

犬と猫が同居している家庭では「猫がドッグフードを食べたら心配」と感じてしまいますが、そんな飼い主さんの心配とは関係がなく、猫の多くはドッグフードに見向きもしません。

 

人から見ればドッグフードもキャットフードも同じに見えますが、配合されている原材料も違えば、栄養素も異なっています。ドッグフードは犬の嗜好性を考慮したもので、猫にとってはニオイや味自体が好まないことが多いようです。

 

その理由は、ドッグフードに比べるとキャットフードの味付けが濃いためです。「猫はグルメで食にうるさい」といいますが、食べられるか食べられないかは嗅覚で判断しているので、犬用に作られたドッグフード自体興味を持たないでしょう。

 

しかし、何でも食べてしまう猫の場合は、ドッグフードが放置されていれば食べてしまうことはあります。「ダイエット中でいつも食事制限をしている猫」なら、お腹が空いているのでニオイや味が好みでなくても、ドッグフードに手を付けてしまうことはあるでしょう。

 

犬のおやつを猫に与える程度ならOK

基本的に猫には1日2食の餌だけで体を維持できるため、猫におやつは必要ありません。しかし、犬と猫の両方を飼っていると、「猫にだけ与えないわけにはいかない・・・」となってしまいます。

 

猫も犬のおやつを欲しがるようなら、与えても大丈夫です。犬のおやつを猫に与える場合は、キャットフードだけで猫に必要な栄養がとれるように、犬のおやつは少量だけにしましょう。

 

猫にドッグフードを長期間与えてはいけない理由

猫にドッグフード
猫と犬は必要な栄養素が異なるため、ドッグフードとキャットフードは違うものです。長期間猫にドッグフードを与え続けると、次に紹介する栄養素が不足します。

 

タウリン

ドッグフードとキャットフードの重要な違いは、「タウリン」です。

 

犬は体内でタウリンを生成できるため、ドッグフードにタウリンは含まれていません。しかし、猫は体内でタウリンを生成できないので、キャットフードに必ずタウリンが含まれています。

 

タウリンはイカなど魚介類に含まれることで知られる成分で、人間も疲労回復のために摂取することがあります。猫にとってもタウリンは重要な成分で、目や心臓の健康を保っているため、食事からタウリンを摂取できなければ、猫の健康に影響が出ます。

 

たんぱく質

犬は雑食の動物で穀物や肉類なども食べるため、炭水化物やたんぱく質など幅広い栄養素で体を維持しています。一方で猫は肉食動物で、主要な栄養素はたんぱく質です。

 

犬が必要なたんぱく質量は18%以上なのに対し、猫のたんぱく質必要量は26%以上と高く、ドッグフードを食べ続けると、猫に必要なたんぱく質が充分に補給できません。たんぱく質は臓器や皮膚、毛、骨などを形成するために必要な栄養素で、ホルモンや酵素、免疫細胞ともかかわりがあります。

 

たんぱく質とは、20種類のアミノ酸のことをいいます。体内で合成できないアミノ酸を「必須アミノ酸」と呼び、食事から摂取しなければなりません。

 

必須アミノ酸は動物によって必要な種類が異なっています。人間の必須アミノ酸は9種類、犬の必須アミノ酸は10種類、猫の必須アミノ酸は11種類です。

 

つまり、猫がドッグフードを食べ続けたら、1種類のアミノ酸が不足する可能性があります。アミノ酸は1種類でも足りなくなると、たんぱく質を合成することができなくなります。

 

猫の体でアミノ酸が足りない状態だと、どこかで影響が出てきます。必須アミノ酸は必ず必要な栄養素で、不足すれば自らの体を削ってでも作り出そうとしてしまうのです。

 

猫がドッグフードを食べ続けるとおこること

猫にドッグフード
猫がドッグフードを食べて続けると、タウリンやたんぱく質不足になり、体のいろいろな部分に影響が出てきます。

 

タウリン不足でおこること

ドッグフードにはタウリンは含まれていないため、猫がドッグフードを長期間食べ続けるとタウリン不足となり、体に異常が出てきます。

 

失明することもある

タウリンは網膜に必要な栄養素で、不足すると網膜が委縮していきます。網膜は光を感じる部分で、この部分が委縮すると視力低下や最悪の場合は視力を失うため注意が必要です。

 

猫が網膜萎縮になっても、初期の頃は気が付きにくいでしょう。飼い主さんが間違った餌を与え続けて、猫の視力がかなり低下してようやく気が付くこともあります。

 

タウリンは肉や魚などに含まれる栄養素で、昔のように猫まんまだけだとタウリンが不足する可能性があります。今の猫が長寿になったのは、タウリンをはじめ必要なアミノ酸が摂取できるようになったからです。

 

拡張型心筋症への影響

猫がタウリン不足になると、拡張型心筋症になる恐れがあります。拡張型心筋症とは、心臓の収縮力が弱くなって血液のポンプ機能が落ちる病気です。

 

猫が拡張型心筋症になれば完治させることはできません。一生薬を飲ませ続けなければならないのです。

 

心臓のポンプ機能が落ちている状態は血栓ができやすく、血栓の影響で猫が死亡してしまうこともあります。

 

生殖機能に異常がおこりやすい

タウリンは胎児を育てるために必要な栄養素で、母猫が不足すると胎児の発育不全がおきて、流産しやすくなります。猫の繁殖を考えている家庭では、タウリンの摂取にも注意しましょう。

 

たんぱく質不足でおこること

猫にドッグフード
ドッグフードでは猫に必要な必須アミノ酸が不足するため、猫の身体にも影響を及ぼします。

 

筋肉は骨が弱くなる

食事で必須アミノ酸が得られていないと、自分の筋肉や骨を削ってでも作ろうとします。すると、猫の筋肉や骨が弱くなってしまう可能性があるでしょう。

 

たんぱく質は臓器の形成にも必要で、不足した状態は内臓にも負担がかかります。

 

被毛や皮膚のトラブルがおきやすい

猫の毛や皮膚はたんぱく質でできています。食事からたんぱく質が不足していると、毛艶が悪くなり、皮膚のトラブルもおこりやすくなるでしょう。

 

免疫力が低下しやすい

たんぱく質は免疫細胞の形成にも使われている成分です。食事でたんぱく質摂取量が不足すれば、免疫力が充分に働かなくなり、感染症に対応できなくなります。

 

 

犬と猫の両方を飼っている場合のドッグフード対処方法

猫にドッグフード
犬と猫の両方を家庭で飼っているなら、猫がドッグフードを食べない工夫が必要です。猫がドッグフードを食べる量に合わせて、対処するようにしましょう。

 

犬が残したドッグフードを少量食べるくらいならOK

犬が小食でドッグフードを残してしまい、残したドッグフードを猫が食べる程度なら、猫が栄養不足になってしまうことはありません。猫の体調が気になるようなら、別途肉類や魚介類を与えるか、タウリンサプリを猫に与えることで栄養補給ができます。

 

 

大量にドッグフードを盗み食いするなら片付ける

猫がドッグフードを大量に盗み食いするようなら、猫が食べないよう対処が必要です。犬と猫の餌の時間をずらして、猫がドッグフードを横取りしないようにしましょう。

 

猫が犬のドッグフードを食べてしまうと、犬にとっても必要な栄養が得られません。必要であれば、犬が餌を食べている時間帯に、猫を別室に隔離する必要もあります。

 

まとめ

猫にドッグフードを与えてはいけないのは、ドッグフードには猫に必要なタウリンが含まれていないからです。タウリンは目や心臓の健康に必要な栄養素で、最悪の場合は失明や拡張型心筋症になることもあります。

 

「猫にドッグフードを与えてはいけない」のは長期間与え続けるときで、1回や2回猫がドッグフードを食べたとしても、猫に影響が出ることはありません。犬と猫の両方を飼っている家庭では、猫がドッグフードを盗み食いしないよう対処しましょう。

 

「ドッグフードが安いから買おうかな?」と迷っていた方は、猫にはキャットフードを選んであげてくださいね。