猫のご飯の回数の減らし方!肥満を防ぐ対策ができる
「成猫になってきたので、ご飯の回数を減らしたい」
あなたは、このような悩みを抱えていませんか?
子猫のときは1回に食べられる量が少ないので、1日に3回~5回ご飯を与えるのは普通。
でも、成猫になってもご飯の回数が多いままだと、「猫が太ってしまうんじゃないか?」という不安がありますよね。
実は、成猫でも1日の量を超えなければ、1日3~4回でもOKなのです。
というか、むしろ猫の肥満を予防するため、成猫でもご飯の回数を増やしたほうがいいんですよ。
「でも、日中は仕事でご飯を与えられません」
こういった悩みにも対応できるよう、猫のご飯を3~4回に増やしながら、猫の肥満を予防する方法もあわせて紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
なぜご飯の回数は成猫になっても減らさなくていいのか?
成猫でも1日の量さえ守れば、1日3回~4回のご飯にしてもいい理由があります。
- 空腹時間が長いと食欲が増えやすい
- 空腹時間が長いと血糖値が急上昇しやすい
ご飯の間隔が空きすぎると、これら2点の問題があるからです。
以前の記事でも、「猫のご飯は1日3回~4回がおすすめ」という内容を紹介しました。
猫のご飯の適切な回数を知りたいときは、あわせて下記の記事もチェックしてみてくださいね。
1日3回~4回のご飯がいい理由を簡単に説明すると、空腹時間が長くなると猫の食欲が増えやすく早食いになって吐き戻しが増えやすいこと、血糖値が急激に上昇してインスリンが多く分泌し脂肪をため込む働きから肥満になりやすいことからです。
さらにご飯の回数が少ないと、猫は「まだまだご飯がもらえない!」と不安を感じやすくなります。
一方で、1日3回~4回ご飯をもらっていたら?お腹が少し空いていても、「あと少しでご飯がもらえるから安心!」となりますよね。
猫が吐く理由で多いのは「早食い」なので、吐き戻しが多いならご飯の回数を増やしてみてください。
続いて、肥満を防ぐため1日3回~4回にご飯の回数を増やす理由を解説しますね。
私がよく説明に使うのは、「お相撲さんが太るため、あえて1日2回の食事にしているという理由」があります。
お相撲さんはわざと太るため、1日2回を大量に食べて、1回にしっかり血糖値をあげることで、脂肪をため込もうとしています。
猫もお相撲さんと同じで、1日2回のご飯にしていて、1回をしっかり食べていると血糖値が上がり脂肪をため込もうとする働きがあるので注意が必要なんですね。
だから、成猫でも1日のご飯の量をちゃんと決めているなら、その量を1日3回~4回に分けて与えるようにしてあげると、肥満防止になりますよ。
猫のご飯の回数を減らす対策
では、どのようにご飯の回数を減らすのか、具体的な対策を解説していきます。
子猫のころは1日5回あたえることもあるので、さすがに5回からはご飯の回数を減らすようにしたいですね。
若い猫の場合は2~3週間かけてゆっくり回数を減らす
まずは、「成猫とは何歳?」という理解か始めないとなりませんね。
- 生後1年:人間では18歳
- 生後1年半:人間では20歳
人間では20歳で成人と呼ぶので、猫の場合は生後半年で成猫だといえます。
ただし、人間でも個人差があって、18歳になってグングン成長する人はいますね。
私の周りにも、小学校や中学では背がすごく小さかったのに、高校卒業くらいからグングン身長が伸びてきた人がいました。
その人は急激に成長期がきたようで、背は高いのですが体はヒョロヒョロ。
骨格だけが急激に成長すると筋肉がついてこないので、そういう人は20歳になっても、まだまだ成長段階のことがあるようです。
そういった成長段階だと、食べる量が半端ないですね。
なぜなら、急激に伸びた骨格にあわせて筋肉などの組織をつくる必要があるからです。
猫も人と同じで個人差があるので、「1歳だから成猫」「1歳半だから成猫」といった枠でくくることはできません。
あくまでも成猫の年齢は目安で、その猫ちゃんの食欲や骨格などを見ながら、ご飯の量を調節するようにしてあげてくださいね。
子猫で1日最大5回ご飯を与えていたなら、生後半年~1歳半にかけて、徐々に1日のご飯の回数を3回~4回に減らしていきます。
猫のご飯を変えるときは急激な変化だと猫にストレスがかかりやすいので、2週間~3週間くらいかけて猫の様子を見ながら調節してあげてくださいね。
ドライフードよりウェットフードのほうが太りにくい
「成猫でご飯の回数が多いと肥満が心配」
こんなときは、カリカリと同じ量でもカロリーが少ない、ウェットフードに変えてみてください。
私自身は、市販のウェットフードを14種類以上試食して調べたのですが、ウェットフード全般は量が多いのにカロリーが少ないものが多かったです。
- 水分が多いのでカロリーが減りやすい
- タンパク質が多いので猫の満足感が高くなる
このように、水分とタンパク質が多い面からも、ウェットフードは猫の肥満予防になるんですね。
一方で、ドライフードは炭水化物がメインで、水分が少ない。
たとえば、人間でいう「栄養がすべて含まれるシリアル」が、猫のドライフードみたいなものですね。
今は化学も進歩しているので、シリアルを完全栄養食に作り上げることは可能です。
でも、シリアルは炭水化物がメインになってしまうので、血糖値があがりやすく脂肪を蓄えやすいことから、栄養が満たされても太る可能性があります。
よくある人間の例でいうと、「パンを食べすぎちゃう」問題と似ているかもしれません。
パンも猫のドライフードのように炭水化物がメインなので、血糖値が上がりやすく太りやすいのに、血糖値が上がりすぎれば下がりすぎるので食べた直後でも「なんか物足りない」となってしまうのです。
もしかしたらあなたも、全く同じカロリーでも栄養バランスが整った和食なら満足感が高いのに、完全栄養食のパンだけで済ませようとすれば低血糖の問題で物足りなさを感じたことがあるかもしれません。
猫にご飯を与えるなら、カロリー調節も大切だけど、それ以上に「炭水化物が多すぎないか?」は注意しましょう。
もともと猫はネズミや野鳥などを捕まえて食べていて、肉食動物なので炭水化物の代謝はそれほど得意ではないので、タンパク質メインのウェットフードがおすすめですよ。
「成猫で太らない対策をしたい」
このような希望がメインであるなら、ご飯の回数を無理に減らすのではなく、1日の摂取量を維持しながらウェットフードに切り替えてみてください。
猫のご飯の回数を減らす対策での注意点
最後に、猫のご飯を減らす対策として、いくつか注意点を紹介したいと思います。
2回~3食分を置き餌にする場合は衛生面に注意
「日中は仕事があって、お昼にご飯を与えられません。」
「そもそも、夜も帰宅時間が遅いので、夜中になるんですけど……。」
このような場合は、置き餌を検討したくなりますね。
置き餌自体は、猫の性質に合っているので大きな問題はありません。
食べたいだけ食べる習性があるので、猫は食べ過ぎることがなく、とくべつ食欲旺盛な子じゃなければ本能に従って食べてくれるはず。
しかし、置き餌はやはり、衛生上よくないものです。
気温の上昇で猫のご飯が腐敗しないようにするには、ドライフードしか選べませんね。
「猫の肥満対策には、1日3回~4回のウェットフードがいいですよ」
このように説明したように、本当はウェットフードが猫にとってベストなのですが、置き餌を選択するならドライフードを選ぶしかなくなるので注意してくださいね。
1日3回~4回のご飯は続けて与えてもOK
何も、猫のご飯は朝・昼・夜ときっかり時間をあけて3回に分ける必要はありません。
- 日中仕事があって1日3回にできない
- 夜帰宅時間が遅く夜ご飯をあげられない
このようなケースでは、次のご飯の与え方を検討してみてください。
- 起床直後:1回目のご飯
- 外出少し前:2回目のご飯
- 帰宅直後:3回目のご飯
- 就寝少し前:4回目のご飯
「朝は、起きたら15分で家を出ます!」
さすがにこのような人には無理ですが、朝起きてから1時間くらい間が空くようなら、朝に2回小分けにしてご飯を与える方法も検討してみてくださいね。
もちろん、猫が食べてくれるならですが……。