猫がご飯を食べすぎる原因と対処法!飼い主の安眠のために
「猫がご飯を食べすぎるので、普通の食欲に戻したい……。」
あなたは、こんな悩みがありませんか?
いつご飯にありつけるかわからない状況だった、元野良猫によくみられる症状なのですが、異常なほどの食欲があると困ってしまいますよね。
ときには早朝4時など、朝早くから猫にご飯を催促されて、「眠れない……。」と悩んでしまうことがあります。
猫がご飯を食べすぎるなら、次の対策がおすすめ。
- 1日のご飯の量を守り回数を分ける
- 2回なら3回~4回に増やしてみる
- ドライよりウェットフードがおすすめ
1日のご飯の量を変えずに回数だけ増やす方法なら、猫が太る心配はなし。
それぞれ満腹にはなりませんが、空腹時間を減らせるので、猫は「もうちょっとでご飯がもらえるから!」と我慢してくれるようになりますよ。
この記事では、なぜ猫がご飯を食べすぎるのかその理由と、対処法を紹介します。
「猫に朝早く起こされないようにして、ぐっすり寝たい!」と考えているなら、内容を参考にしてみてくださいね。
なぜ猫がご飯を食べ過ぎるのか?
まずは、猫がご飯を食べすぎる原因から見ていきましょう。
血糖値が急激に上がっている
猫に毎日ドライフードを与えているなら、そのご飯が原因かもしれません。
なぜなら、ドライフードは炭水化物がメインで、猫の血糖値を急激に上げてしまう原因となっているからです。
血糖値が上がる→インスリンが多く出る→低血糖になる→お腹が空く。
このように、ご飯を食べた直後でも、猫は異常な空腹を感じているのかもしれません。
もう少し、わかりやすく説明しますね。
あなたも、ラーメンを食べた直後に、「なんか物足りないかも?」と思ってお菓子を食べてしまった経験はありませんか?
私も、ラーメン・丼もの・パスタなど炭水化物がメインのご飯を食べると、「お腹いっぱいなはずだけど、何か食べたい……。」となって、ついお菓子に手が伸びてしまいます。
なぜかというと、糖質が多い食事だからですね。
もともと猫は、ネズミ・野鳥・昆虫など高たんぱくの食事をしています。
だから多くの糖質を処理するのは苦手なので、炭水化物で固めないとならないドライフードを猫に与えていると、異常な空腹に悩まされやすいのです。
栄養が足りていない
さらに、ドライフードだとタンパク質が足りていない恐れもあります。
猫は体の声を聞いてご飯を食べたがるので、タンパク質が足りていないと異常な食欲になることがあるので注意してくださいね。
私が飼っていた猫も、ドライフードを与えていてご飯を食べすぎる傾向がありました。
ドライフードをあげても、ものの数分でペロリ。
「まだご飯が欲しい!」と要求するのですが、あまりにも食べ過ぎて太ってきたので、ボール状の遊び道具にドライフードを入れて、猫が転がしながら少しずつ食べられるよう工夫するくらいでした。
いつも猫は飢えているので、ほんと可哀そうでしたよ。
それでも心を鬼にして猫の健康を考えてご飯の量を制限していたのですが、まさかドライフードを与えていてタンパク質不足だったのは思いもしませんでした。
猫にとって重要な栄養素とは、タンパク質。
筋肉・皮膚・内臓・ホルモン・被毛・爪・眼球などもタンパク質が重要なので、毎日のご飯でタンパク質が足りなければ猫は異常にご飯を食べるようになります。
ご飯を与える間隔が長くお腹が空きすぎる
ご飯を与える間隔が長すぎても、猫は異常な食欲になりますよ。
猫が俊敏に動けるよう、胃が小さくちょこっと食べ。
一度に大量のご飯を食べるというより、少しずつを何回かに分けて食べる性質があります。
それなのに、1日2回にしたら?
飼い主さんが日中仕事でご飯をあげられないから仕方がないと思ってしまいますが、猫はその間ずっとお腹が空いているのです。
猫の満足感を高めるなら、1日2回より3回~4回に分けるのがベターです。
1回の満足感が少ないより、長時間食べられないほうが、猫にとっては「ご飯が食べられない!」という危機感があるはず。
だから、猫がご飯を食べすぎるときは、1日のご飯の量はそのまま変えずに、回数だけ3回~4回に増やしてあげてくださいね。
私も、成猫には「1日2回」と何かで読んで知ったのでその回数にしていたのですが、猫の本来の食事を考えると回数を増やしたほうがいいとわかり驚きました。
1日のご飯の量を測るのは少し面倒ですが、最初に体重に対するご飯の量を決めてしまえば、あとは同じ量を与えるだけなので、最初だけ頑張ってくださいね。
猫に与えるご飯の量は、以下の記事でまとめました。
多頭飼いでストレスがある
猫を数匹飼っているときや、犬も飼っているならストレスから猫はご飯を食べすぎてしまうのかもしれません。
もしかしたら、「ご飯を取られちゃうかも?」と不安感により、本来食べたい量よりも多く食べ過ぎてしまうのではないでしょうか。
飼い主さんも、自分が同じ立場だったらどうでしょうか。
私だったら、いつ自分のご飯を取られるかわからない環境なら、「詰め込めるだけ、お腹に詰め込んでおこう!」と考えると思いました。
小さいとき私は、兄弟におやつを取られた経験があります。
立場が弱い私は泣き寝入りしたくなかったので、味わって食べようとは思わず、急いでお腹に詰め込むことしか考えていませんでした。
もしかしたら、多頭飼いの猫も、同じ気持ちでご飯を食べすぎてしまうのかもしれませんね。
不安があるなら、安心して食べられる環境を与えるしかありません。
子猫や授乳中など栄養が必要だから
成長期の子猫や、授乳中の猫は通常よりご飯をたくさん食べます。
「こんなに食べて大丈夫?」「また、ご飯を欲しいの?」と思うかもしれませんが、それだけ栄養を必要としているので、欲しがるだけ与えてくださいね。
避妊や去勢手術をしている猫だから
家で猫を飼うなら、去勢や避妊手術をすると思います。
しかし、ホルモンのバランスが変わって、食欲が増えて太りやすくなることも。
人間でいえば、生理前の異常な食欲と似ているかもしれません。
女性なら、生理前になって脂っこいものやチョコレートのような甘いものが異常に食べたくなった経験はあるはず。
いつもと食欲が違うのは、ホルモンバランスが違うせいですね。
猫も、避妊や去勢手術をするとずっとホルモンバランスが変わることになるので、猫によっては食欲が異常になり、肥満になる場合があります。
ホルモンバランスはどうにもできないので、猫が少しで満足するご飯を与えましょう。
個人的におすすめなのは、水分とタンパク質が多いウェットフードです。
猫がご飯を食べ過ぎるときの対処方法
それでは、具体的な対処方法を紹介したいと思います。
猫がご飯を食べすぎるとどうなるのか?
肥満になり、生活習慣病の原因になる恐れがあります。
糖尿病・高血圧など、人間と同じように不健康な状態になる恐れがあるので、1日のご飯の量は守るようにしましょう。
必要なカロリーで回数を分ける
1日に必要なご飯の量を最初に決めて、毎日続けること。
ご飯の量が決まったら、1日3回~4回に分けると、猫の満足感が高まりやすいです。
たとえば、以下のようなご飯の与え方に変えてみてください。
- 起床直後:1回目のご飯
- 仕事に行く前:2回目のご飯
- 帰宅直後:3回目のご飯
- 寝る前:4回目のご飯
2回目のご飯を置き餌にするなら、傷みにくいドライフードがおすすめ。
1日のご飯の量を超えなければ、猫のお腹が空いたときに自由に食べられるよう、置き餌にしても大丈夫です。
一部を置き餌にすると、「いつでもご飯がある!」という安心感から、猫の異常な食欲は収まってきますよ。
起床直後に1回目のご飯を与えているので、2回目のとき猫はあまりお腹が空いていないなら、ドライフードの置き餌がいいですね。
猫は置き餌でちょこちょこご飯を食べるようになり、いつも「ご飯をくれ~!」といったような強い食への欲求は少なくなるはずです。
ウェットフードに変える
ご飯の回数を増やすなら、起床直後・寝る前はウェットフードがおすすめ。
なぜなら、ウェットフードは水分が多いので、猫は少量でも満足しやすいからです。
さらに、ウェットフードは肉や魚がメインで、タンパク質が豊富。
栄養が満たされるので、異常な食欲が収まりやすいメリットもあります。
寝る前に食べさせれば早朝に起こされない
1日4回のご飯は、寝る直前にも1回与えるようにします。
飼い主さんが寝る前にご飯を与えれば、朝までの時間が短くなり、猫が朝早くから飼い主さんを起こしに来る回数は減ってくるはずです。
「できるだけ、猫の空腹時間を短くする」
このような対策で、朝4時とか早すぎる時間に、猫が飼い主さんを起こさないようにしたいですね。
猫がご飯を食べすぎるときは種類と回数を増やす
「猫には1日2回のご飯がいい」
このような常識を信じている飼い主さんは少なくないと思います。
実際に、私もそうでしたから。
どこで仕入れた情報なのかはわかりませんが、おそらく昔は成猫には1日2回のご飯が常識だったのではないでしょうか。
時代の変化とともに、猫の幸せを考える人が増えてきて、猫の本来の性質を考え「1日3回~4回など回数を増やしてOK」という考え方になってきたのかもしれません。
ご飯の回数を増やして、そのなかで満足感の高いウェットフードも与えれば、猫がご飯を食べすぎることがなくなるはずなので、ぜひ試してみてくださいね!