猫に生豚肉は与えてダメ

猫と豚肉
「猫が生の豚肉を盗んで食べた!」
こんなときは飼い主さんも焦りますよね。

 

生の豚肉を猫が食べたときは、トキソプラズマや、細菌、ウイルスの感染症リスクがあるため注意が必要です。
なぜ、猫に生の豚肉を食べさせてはいけないのかまとめました。

 

猫に豚肉を使って手作りごはんを与えたい方は、加熱済みの豚肉を使ってくださいね。
おすすめの猫用豚肉レシピも紹介します。

 

 

猫が生の豚肉を食べて大丈夫?

猫と豚肉
猫に豚肉を使って手作りごはんを与えたいなら、生の豚肉の取扱い方を知っておかなければなりません。
はなして猫に生の豚肉を与えても大丈夫なのでしょうか。

 

生の豚肉に対するトキソプラズマリスクはゼロではない

 

日本において豚肉からトキソプラズマはほとんどなくなりましたが、豚肉の生肉を猫に食べさせる場合、トキソプラズマのリスクはゼロとはいえません。


 

食品安全委員会が発表したデータによると、日本で豚肉のトキソプラズマ感染率は以前と比べて減っているそうです。

豚肉に関しては、トキソプラズマの感染経路が判明したことと、施設型飼育が大多数を占めるようになり、汚染は激減した。日本国内では、豚の抗体保有率は1-6%程度となり、と畜検査における摘発例も年に数例以下となっている。

出典:http://www.fsc.go.jp/sonota/H21_24.pdf

 

一方で、日本SPF豚研究会の発表した内容によると、猫が感染源になり農場の豚にトキソプラズマが再感染する例もあるため、油断はできないとのことです。

全国では 5%前後の豚がトキソプラズマに感染しているものと思われます 。もう少し細かく見てみると,繁殖豚は肥育豚に比べて抗体保有率が高いようです。また周辺に猫がいる農場の豚は,そうでない農場に比べて抗体保有率が高い傾向にあります 。こういった数字から,豚は年齢とともに暴露機会が増えていること,農場に侵入した猫が糞便中に排出したオーシストが豚への感染源となっていることが想像されます。

出典:https://jp-spf-swine.org/All_about_SWINE/AAS/50/50_16-19.pdf

 

つまり、日本で流通している豚肉からトキソプラズマ感染率がゼロにならなければ、「猫に生の豚肉を与えてよい」とはいえないでしょう。

 

加熱すれば寄生虫はいないといわれるため大丈夫

猫と豚肉

トキソプラズマは冷凍で消滅させることはできず、55度の加熱を5分続けたときにゼロにすることができます。

 

猫に豚肉を与えるときは、必ず火をとおした豚肉を選んでください。
人間に対しても生の豚肉を食べることは禁止されています。

 

生の豚肉にはトキソプラズマ以外にも、多くの感染症リスクがあります。
E型肝炎ウイルス、サルモネラ菌などの細菌、トリヒナなどの寄生虫リスクです。

 

SPF豚はトキソプラズマなどの感染症にかかっていない健康な豚として証明されています。
しかし、細菌やウイルスがいないわけではないので、SPF豚だからといって猫に生食させていいというわけではありません。

 

 

豚肉アレルギーを持つ猫もいるため注意が必要

猫によっては豚肉アレルギーの子もいるため、豚肉を与えるときは少量からはじめて、様子をみるようにしてください。

 

豚肉アレルギーは生まれつきの体質のものや、後天的にアレルギーを発症した場合です。
猫に豚肉を食べさせて、下痢や嘔吐をしていないか注意してあげましょう。

 

豚肉に対して猫がアレルギーを持っていると、皮膚のかゆみや、目の充血としてアレルギー症状が出ることもあります。

 

豚バラの脂身は取り除いてから与えること

猫と豚肉

猫には肉類の脂質も栄養素として必要ですが、豚バラ肉のように脂肪分が多いものは、肥満予防のため事前に取り除いてあげてください。

 

脂質は猫の細胞膜の形成や、ホルモン生成に必要です。
しかし、脂質はカロリーが高く、猫がとりすぎると肥満のリスクがあります。

 

猫に豚肉を与えるときは、豚もも肉、豚肩肉、ひれ肉などがおすすめです。
豚ロース肉は周りに付いている脂肪分を除去すれば、猫に食べさせることができます。

 

豚肉は猫が消化しにくいため消化酵素も加えること

猫にとって豚肉は消化しにくく、消化酵素が含まれている野菜も一緒に与えるようにしましょう。
大根、キャベツ、白菜、パイナップルなど消化酵素が多い野菜を加えると、猫が豚肉を食べても消化不良をおこしにくくなります。

 

 

猫が生の豚肉を食べてしまったら?

猫と豚肉
猫が誤って生の豚肉を食べてしまっても、猫の体に影響が出ることは殆どありません。
子猫の場合は問題が出やすいので、子猫に生の豚肉を与えないでください。

 

子猫の場合は病院でトキソプラズマ検査を利用しよう

子猫が誤って生の豚肉を食べてしまったら、動物病院でトキソプラズマの検査をしてもらいましょう。

 

成猫がトキソプラズマに感染していても症状はほとんど出ませんが、子猫や高齢の猫だと免疫力が低く、症状が出ることがあるためです。

 

血液検査をすれば、トキソプラズマに感染しているかわかります。
動物病院ではトキソプラズマの検査をおこなうことは少なく、病院で取り扱いがあるか電話で事前の確認がおすすめです。

 

猫の血液を少量採取したら、検査機関に送って調べるため、検査結果が出るには数日かかります。

 

成猫は発症しないため治療の必要はなし

大人の猫が生の豚肉を食べてトキソプラズマに感染しても、ほとんどが無症状です。

 

トキソプラズマは症状が出なければ、とくに猫を治療する必要はありません。
動物病院に行って「駆除薬をください」と言っても有効な薬は存在していないためです。

 

今のところ一度感染した猫は、一生涯猫の体から原虫がいなくなることありません。

 

もし飼い猫が感染していた場合は、人もトキソプラズマに感染している可能性があります。
人がトキソプラズマに感染することは世界でも珍しくはなく、国立感染症研究所の発表によると世界人口の1/3が感染しているとのことです。

 

人がトキソプラズマに感染しても健康な人は症状が現れることはなく、妊娠中の女性は妊娠中に初感染したときに問題がでます。
過去に感染した人には抗体があるため、感染後に妊娠しても問題はありません。

 

「妊娠中に猫を飼ってはいけない」といいますが、猫がトキソプラズマに感染して糞にオオシスト(原虫)が含まれるのはたった1~3週間のみです。
この時期に限り、トキソプラズマに感染していない妊娠中の女性が、猫の糞を触ることは避けなければなりません。

 

トキソプラズマに感染して病原のトキソプラズマ原虫を糞便に排泄するのは、感染後1~3週間の期間だけで、それもほとんどが子猫です

出典:https://ameblo.jp/fujiwara-ah/entry-11546457994.html

 

糞に原虫が発生するのは子猫が多いそうで、妊娠を予定している方が子猫を飼うことはおすすめできません。
成猫を飼っていて猫がトキソプラズマに感染していたら、家庭内の女性はすでにトキソプラズマに感染している可能性が高く、問題となることはないでしょう。

 

猫に症状が現れたら治療が必要です

猫が豚の生肉を食べてから様子がおかしいなら、トキソプラズマの治療が必要かもしれません。

 

下痢、嘔吐、食欲の低下、呼吸困難、血便などがあったら注意が必要です。

 

豚肉を使った猫の手作りごはんレシピ

猫と豚肉
最後に豚肉を使った猫の手作りごはんレシピを紹介します。
手作りご飯は猫に有害な成分を排除しやすく、猫もご飯の時間が楽しみになるでしょう。

 

豚しゃぶ

【材料】

しゃぶしゃぶ用豚肉・・・45g
大根おろし・・・小さじ1/2
キウイ・・・小さじ1/4
卵殻パウダー・・・小さじ1/7

 

【作り方】

しゃぶしゃぶ用の豚肉を、サッとお湯で湯通しします。
豚肉の色が変わったら鍋から取り出し、1~2cmに切って猫が食べやすくなるようにしましょう。
すりおろした大根おろし、潰したキウイ、卵殻パウダーを混ぜ合わせて、お肉の上にトッピングします。

 

お肉を消化しやすい酵素も一緒に加えることで、豚肉を消化しにくい猫にも豚肉料理を食べさせることができます。

 

猫に味付けは必要なし

猫に豚肉を与えるときは、味が付いていない豚肉を選んでください。

 

人間のように塩やコショウなどで味付けする必要はありません。
飼い主さんの料理を取り分ける場合は、猫用に素材だけで調理しましょう。

 

まとめ

猫の食の安全性を考えるなら、手作りごはんを考えると思います。

 

豚肉は猫にとって栄養が豊富で、加熱させた豚肉なら食べさせることはできます。
しかし、猫は豚肉を消化しにくいため、たまに与えるようにしましょう。

 

猫の手作りごはんは栄養が偏りやすく、猫に安心して与えられる完全栄養食のキャットフードも食べさせることをおすすめします。
豚肉を使った料理を猫が好んで食べるなら、ときどき味あわせてあげるのがいいですね。