猫のご飯の近くにトイレがあるとNGの理由とは?ストレスを除き寿命を延ばそう
「便利そうだから、猫のご飯とトイレを一緒にしたい」
あなたはこのように考えていませんか?
実は、猫のトイレとご飯置き場は、一緒にしてはいけないのです。
猫の本能から同じ場所にあると嫌がるようになり、トイレを我慢してしまう恐れがあるので注意してあげてくださいね。
この記事では、なぜご飯とトイレの置き場所がNGなのか紹介しています。
「一緒のほうが猫も使いやすいのでは?」と人間からすると考えてしまいますが、猫の事情を理解すると、最適なトイレの場所がわかるようになりますよ!
猫のご飯はトイレの近くがNGの理由
なぜ、猫のご飯置き場とトイレが同じだと、NGなのでしょうか。
それは、排泄物のニオイがすると猫は嫌がるからです。
猫は非常に警戒心が強い動物で、外敵から身を守ろうとする習性があります。
では、外敵に自分の存在が知られるキッカケはなんでしょうか?
外敵に知られやすいのは、猫のニオイですね。
とくにご飯、排泄物の2つは野生動物にするとニオイが強いので、猫は自分のニオイを外敵に知られないよう、ニオイを徹底的に消そうとするのです。
その証拠に、猫は暇があると毛づくろいしますね。
自分の体を舐めているのは、自分のニオイを消して外敵に自分の存在を知られないようにする、猫の本能が関係しています。。
だから、猫を飼ってみるとわかるのですが、猫に顔を近づけても臭くはないですね。
私個人は猫に獣毛臭がまったくないと感じるので、思わず猫の体に顔をうずめたくなります。
一方で、犬を飼っている家庭は、独特の動物臭さがあると思います。
だから、私は体臭がほとんどない猫が好きで、犬は臭いがあることから少し苦手ですね。
また、猫が外敵に狙われるキッカケとなるニオイは、体臭だけではありません。
血なまぐさい動物の死骸や、自分の排泄物だって臭いがするので、猫は食べ物や排泄物に砂かけして隠そうとします。
別の記事で、「猫がご飯に砂かけする理由」を紹介しましたが、猫がもうお腹いっぱいでご飯を残すと、本能からご飯に砂をかけるしぐさをして「もうご飯は要らないよ!」と隠そうとするのです。
また、猫の排泄物は、あなたが知っているとおり、強烈なニオイ。
もともと水が少ない環境で育ってきた猫は、少ない水分で生きられる体で、尿を凝縮して排出しようとするのでオシッコが臭くなります。
オシッコの臭いは、猫にとっても外敵に知られやすいので脅威ですね。
だから、猫は排泄物を砂に埋めて隠そうとするのです。
つまり、次の理由から猫はご飯とトイレの場所が同じ場所だと嫌がります。
- ご飯のニオイを隠したい
- オシッコの臭いを隠したい
家猫は外敵に狙われる心配はないのですが、警戒心が強い猫ちゃんだと、ご飯とトイレが同じだと「ニオイがするから隠さなきゃ!」と思って嫌がってしまうのです。
「猫だって、トイレの近くにご飯があると、何となく嫌だからじゃないの?」
このように思うかもしれませんが、それは人間的発想。
人の場合は、食卓テーブルの近くにトイレがあると、「何となく嫌だな~」「食欲が沸かない」と思ってしまいますが、猫はそう考えているわけではありません。
ご飯とトイレが同じだと食欲が沸かないわけではなく、どちらもニオイが強いので猫ちゃんは嫌がっているだけなんですね。
猫のご飯の近く以外のおすすめトイレ場所とは?
では、ご飯の近くを避けてトイレを置くなら、最適の場所はどこなのでしょうか。
- 人に見られない静かな場所
- ニオイがこもらない風通しのよい場所
これらの2点の共通がある場所なら、猫のトイレの場所として最適ですね。
「猫は警戒心が強い動物」だと紹介したように、排泄時は無防備になるので、周りから見えない場所でトイレをしたがります。
ニオイがこもらない風通しのよい場所は、排泄物のニオイが気にならないので、猫が好むトイレの場所になりますよ!
猫のトイレの最適な場所は、以下の記事で詳しく紹介しました。
神経質の猫ちゃんだとトイレの場所が嫌だとオシッコを我慢して、膀胱炎などの病気にかかりやすいので、注意してあげてくださいね。
私が飼っていた猫の場合は、新しい子猫を迎えいれたとき、布団にオシッコをするようになりました。
トイレは1個だけで共有だったので、古株の猫ちゃんにしてみたら「別の猫のニオイがするトイレは嫌だ!」とすごいストレスだったのだと思います。
だから、迷ったうえで布団の上にオシッコをしたわけですね。
新しい猫を迎え入れただけでも、古株の猫ちゃんにとってはストレスなのに、トイレまで別の猫のニオイで侵略されてしまったら、たまらないわけです。
1匹だけ猫を飼っているときも、トイレは2個置きがおすすめ。
猫を多頭飼いしているなら、猫の数+1個を目安にトイレを増やしてあげてくださいね。
猫のご飯置き場とトイレは一緒にしないこと
猫は外敵から身を守ろうとする本能から、ニオイにとても敏感。
自分の周りに強いニオイのものがあると、外敵に狙われやすくなるからですね。
ご飯、トイレどちらも強いニオイです。
猫は飼い主さんに触られて体にニオイが付いただけでも、「ニオイがついちゃった!」と焦って体を舐めることがありますね。
飼い主にとっては「えーそんなに私のニオイが嫌いなの?」と思ってしまいますが、そうではなく自分の体にニオイがつくと、外敵から狙われるという本能があるからなんです。
家猫でリラックスしてくれる場合に脅威はないですが、神経質な猫ちゃんだと家で過ごしていても、ニオイに敏感になることがあります。
だから、猫が嫌がるようなご飯とトイレを一緒にする置き方は避けてくださいね。
猫にストレスがかかると、寿命にも影響が出るかもしれません。
人からすると「ちょっとしたこと、気にしなくてもいいのに……」と思うかもしれませんが、猫と人間は違う生き物なので、猫に人間が合わせるしかありませんね。
ストレスを取り除いで猫の寿命を延ばすためにも、ご飯とトイレは別の場所にしたいですね。