猫のご飯の量は?もう太らせない!体重から計算してみた
「目分量で猫にご飯をあげたら、太ってきた…。」
そんなふうに悩んでいませんか?
たぷたぷした猫のお腹はかわいいのですが、「猫を長生きさせるには肥満にさせないこと」ともいわれるので、心配ですよね。
そこで、猫の体重ごとに適切なご飯の量になるよう、計算してみました。
適切な量のご飯を猫に与えれば、もう猫が太ることはなくなりますよ。
自分で猫の体重から1日に必要なご飯の量を計算するのは大変なので、体重ごとに目安となるご飯の量を表にしてみました。
あなたは、飼っている猫の体重をチェックするだけでOKです。
猫のご飯の量はどのくらい?体重ごとに計算してみた
まずは、猫に必要なカロリーを体重別に見ていきましょう。
意外と、猫に適したカロリー数を把握しているケースは少ないのではないでしょうか。
体重別の猫に必要なカロリー
体重 | 避妊・去勢済み | 避妊・去勢なし | 肥満 |
---|---|---|---|
1kg | 84キロカロリー | 98キロカロリー | 70キロカロリー |
2kg | 141キロカロリー | 165キロカロリー | 118キロカロリー |
3kg | 191キロカロリー | 223キロカロリー | 160キロカロリー |
4kg | 238キロカロリー | 277キロカロリー | 198キロカロリー |
5kg | 281キロカロリー | 328キロカロリー | 234キロカロリー |
6kg | 322キロカロリー | 376キロカロリー | 268キロカロリー |
7kg | 361キロカロリー | 422キロカロリー | 301キロカロリー |
上記のカロリーは、「猫の寿命は8割がごはんで決まる!」の書籍にある、RERとDERを参考にして計算したものです。
RERは安静時エネルギー要求量で、DERは1日あたりのエネルギー要求量のこと。
避妊や去勢をしていない猫の場合は、98~422キロカロリーで調節します。
しかし、避妊や去勢をするとホルモンバランスの関係から肥満になりやすいので、ややカロリーを抑え気味にしてくださいね。
また、肥満の猫の場合は、さらに1日のカロリー数を減らす必要があります。
標準体重になったら、避妊や去勢あり・なしのカロリー数で調節しましょう。
猫の平均体重は4kgなので、1日198~238キロカロリー必要ということになります。
ちなみに私が調べた総合栄養食のウェットフードは、1つ32~71キロカロリーなので、商品によって最大1日6袋、少なくて3袋くらいです。
子猫の場合の必要なカロリー
子猫は体が小さく、「成猫より少ないカロリーでいいのでは?」と思うかもしれません。
実は、子猫は成猫よりも多くの栄養とカロリーを必要としているのです。
子猫にウェットフードを与えるなら、猫が欲しがるだけ与えましょう。
カロリーを制限する必要はなく、猫が食べられるならたくさん与えてOKですよ。
成猫に比べてカロリー数は1.5~2倍の量を目安にしてみてください。
また、たんぱく質・ミネラル・ビタミンも成猫よりも必要なので注意するようにします。
与える量で迷ったら、成長期の子猫向けフードがおすすめ。
子猫向けに開発されているフードなら、栄養が多く配合されていますよ。
ドライフードとウェットフードを併用するときの量
ドライフードとウェットフードを併用するときも、1日のカロリー数で考えます。
ウェットフードは「一般食」と「総合栄養食」の2種類があるので注意してくださいね。
一般食は猫が1日に必要な栄養が足りていないので、カリカリの総合栄養食の割合が少ないと、栄養が足りていないかもしれません。
ドライとウェットの両方を組み合わせるなら、総合栄養食のウェットを選びましょう。
もともとドライフードはどれを選んでも総合栄養食なので、この組み合わせならどちらか片方の量が少なくても栄養を摂取することができます。
ウェットフードはカロリーが少なく量が食べられない
ドライフードに比べてウェットはカロリーが少ないものが多いようです。
そのため、毎日ウェットフードだけだと、食の細い猫ちゃんは食べる量が少なくなり、1日に必要なカロリーを満たしていないかもしれません。
ウェットフードは水分が多く食べ応えがあるので、食べる量も少なくなりがちです。
食の細い猫ちゃんには、カロリーが高いドライフードも少量与えると安心ですね。
ちなみに猫は、自分が食べられない量以上を無理して食べることはありません。
もともとムラ食いの性質があるので、その日によって食べる量が少なくても、数日や1週間など長期的に見て栄養やカロリーを調節してあげるといいですね。
猫のご飯の量を紹介しているYouTube動画
「猫のご飯の量を自分で計算したい…」
そんな方におすすめなのが、猫の獣医さんによるYouTube動画です。
「ぶんざ動物病院 ねこ好き獣医さんITO」というチャンネルでは、猫好きな獣医さんが猫の飼い方について詳しく説明してくれています。
動画では、具体的な猫に必要なご飯の量の計算式が紹介されていました。
「(体重×体重×体重の数字にルートを2回)×70×係数」
この計算式に当てはめると、猫の体重に対するご飯のカロリーがわかります。
たとえば、動画内では体重5kgの猫ちゃんのご飯を計算していました。
- 5×5×5×=125
- ルートを2回押す
「3.3437015249…」という数字が出ました。
さらに70をかけると「234.0591…」という数字になります。
猫ちゃんの特徴に合わせた係数をかけると「280キロカロリー」と出ましたよ。
係数とは、避妊去勢ずみなのか、高齢なのかなどの特徴に対する数字です。
- 避妊去勢ずみの成猫は1.2
- 避妊去勢していない成猫は1.4
- 高齢猫は1.1
- 4か月前3
- 4~6か月2.5
- 7~12か月2
- 病気1
- 妊娠中2
- 授乳中2-4
1日の必要カロリー数がわかったら、次はご飯の量を調べていきます。
「100×1日の必要カロリー÷ご飯の100gあたりのカロリー」
猫のご飯はパッケージごとに、100gあたりのカロリー数が表示されています。
動画内では、ロイヤルカナン「エイジングケアステージ1」のドライフードを与えているので、そのご飯で計算しているようです。
100gあたり360キロカロリーなので
「100×280÷360=約78g」
約78gは1日のご飯の合計の量なので、1日3回ご飯を与えるときは約78を3で割ってください。
最終的に出てきた数字は、「1回26g」となりました。
動画で計算している猫ちゃんと同じように、体重5kgで避妊去勢済み、100gあたり360キロカロリーのご飯なら、1回26gが適切だとわかります。
いろいろなご飯を与えているけど?
猫ちゃんが1日に必要なカロリーに調節してOKです。
動画の猫は1日に280キロカロリーなので、それぞれのフードのカロリーを合計して1日280キロカロリーに調節してくださいね。
書籍を参考して私が計算した1日のカロリーと、YouTube動画で紹介している1日のカロリーはほぼ同じですね。
量やカロリーが多い猫におすすめウェットフード商品7選
1日に必要なウェットフードの袋の数が多いと、飼い主さんは大変ですよね。
ウェットフードをメインで与えるなら、量やカロリーが多いものを選んで手間を省いてみましょう。
名前 | 配合量 | カロリー |
---|---|---|
黒缶 | 70g | 56キロカロリー |
ピュリナワン | 70g | 56.7キロカロリー |
アルモネイチャー | 70g | 55キロカロリー |
ピュリナプロライン | 85g | 約71キロカロリー |
ウェルネス | 85g | 61.2キロカロリー |
アーテミス | 85g | 66キロカロリー |
カナガン | 75g | 69.8キロカロリー |
1袋や1缶で約70キロカロリーがあるのは、ピュリナプロラインかカナガンです。
体重4kgで1日に200キロカロリー必要だとすると、1日3袋や3缶で足りますよ。
ただし、ピュリナプロラインは1袋180円なので1日540円、カナガンは1缶495円なので1日1,485円かかってしまいます。
価格のお手頃さでいえば、黒缶がいいですね。
黒缶
お値段が安いシリーズのなかで、私は黒缶を個人的におすすめしたいです。
素材がシンプルで添加物が少ない安心感があるのに、1缶55円という安さは嬉しいですね。
お値段が高いウェットフードも組み合わせながら、安価な黒缶も取り入れてみましょう。
猫のウェットフード選びで一番いいのは、複数をローテーションさせる方法です。
単体だと成分の偏りが出てしまいますし、猫も飽きるかもしれません。
そんなときに安価な黒缶を取り入れれば、お財布にも優しいので便利ですね。
ピュリナワン
ピュリナワンは、カリカリとウェットの両方のラインナップがあります。
黒缶よりはお値段は高くなりますが、135円なので安価なほうではありますね。
ピュリナワンのよいところは、レバーぽい味があること。
内臓や肉を好む猫ちゃんだったら、ピュリナワンの味は気に入るはず。
比較的手ごろな価格なのに量やカロリーもしっかりあります。
プレミアムフードの部類のなかでは、ピュリナワンは比較的安価なのでおすすめです。
アルモネイチャー
アルモネイチャーは、「超」がつくプレミアムフードのなかで、私がおすすめするフード。
超プレミアムフードは1缶300円が多いのに、アルモネイチャーは1袋240円です。
ただし1袋55キロカロリーなので、1日4袋必要になります。
240円×4袋=960円。
アルモネイチャーは、食にお金をかけて将来の病気予防をしたい飼い主さんにおすすめ。
毎日の食事代が多少高くても、病気がなく長生きしてくれるなら安いものだとも考えることができますね。
ピュリナプロライン
ピュリナワンの上位フードとなるのが、ピュリナプロラインです。
プロラインだけの成分がありますが、味自体はピュリナワンとあまり変わりがありません。
個人的には、ピュリナワンのウェットフードでも十分じゃないかと思います。
手頃価格だからダメなフードということではなく、上位フードは特別な栄養が含まれているのでお値段が高いというだけのことです。
ただし、ピュリナプロラインは量やカロリーが多め。
1袋でもしっかりと量が入っているので、猫は食べ応えがありそうですね。
ウェルネス
ウェルネスはアメリカの猫餌で、全年齢対応のフードです。
日本で売られているキャットフードのように、年齢別で分かれていないので手軽ですね。
ウェルネスは価格も1袋150円と安価なのが魅力。
グレインフリー対応なので、たんぱく質や脂質をメインに与えたいときにいいですね。
配合量は85gとたっぷりで、1袋で61.2キロカロリーが摂取できます。
海外のプレミアムフードのなかでも、コスパに優れているのでおすすめです。
アーテミス
アーテミスは、1缶320円のかなりお値段が高めのフードです。
配合量が85gで66キロカロリーとたっぷりと量があるのは嬉しいのですが、少々お値段が気になるかもしれませんね。
また、アーテミスもグレインフリー・全年齢対応フードです。
穀物が配合されていないので、猫の消化に負担をかける心配がありません。
水分量が85%多いのも特徴で、水を飲むのが苦手な猫ちゃんにおすすめ。
値段の高さは、ローテーションでカバーするといいですね。
カナガン
カナガンは1缶495円と、超プレミアムフードです。
私が試食してみたところ、人間が食べてもおかしくないような味でした。
配合量もカロリーも多いので、1日3缶程度でOKです。
1日3缶だと家計が苦しいときは、ときどき与える猫のご褒美フードとしておすすめ。
クリスマス・お正月・誕生日など、特別な日にカナガンを与えるといいですね。
缶詰なので賞味期限が長いので、長期間ストックすることができますよ。
量が多いウェットフードだと1日に必要な個数が少なくなり手軽です
1袋や1缶の量が多いものだと、1日に大量の袋は必要ありません。
パウチや缶詰はゴミも出てしまうので、できるだけ少ない量で足りるほうがいいですよね。
そんなときは、配合量とカロリーが多いものを選んでみてください。
一方で、トッピングに少量だけ使いたいときは、50gパックがちょうどいいので、モンプチ・メディファス・フィリックスなどを選んでみてくださいね。