猫のウェットフードは腐る!無添加だと腐敗が早いので対処法を試そう
「ウェットフードが腐ると、どんな感じになるの?」
あなたは、こんな悩みがありませんか?
猫のウェットフードは缶詰とパウチの2種類がありますが、防腐剤無添加の商品が多いので、開封後は腐ります。
でも、「腐る」といっても、どんなふうに変化するのかわかりにくいので、気温が上がりやすい日は「どんな状態なら猫に与えても大丈夫なのか?」は気になりますよね。
この記事では、腐るとはどんなふうなのか、具体的に解説しています。
見た目・ニオイなどでウェットフードが腐っているのか判断ができるようになり、安心して猫にご飯を与えたい方は参考にしてみてくださいね。
猫のウェットフードが腐るとはどんな感じ?
ウェットフードが腐るとは、「腐敗」と「酸化」の2種類があります。
それぞれの原因と変化の状態が違うのですが、どちらもフードが傷んでいるので、猫に与えることはできません。
タンパク質が腐る
猫缶やウェットフードが腐るとは、開封後タンパク質が変質した状態のことです。
では、「腐る」とは、どんな意味なのか、J-Net21の記事を見てみましょう。
食品が腐敗するとは、食品のたんぱく質など窒素を含んだ有機物が微生物によって分解されることを指します。この腐敗を引き起こす微生物は「腐敗細菌」「腐敗微生物」などと呼ばれます。腐敗した状態になると、硫化水素やアンモニアなどが発生して不快臭となります。
つまり、「腐る」とは微生物の影響を受けたことになります。
缶詰は加熱殺菌で菌をゼロにしてから密閉するので、理論上は腐らないともいわれているようで、菌が入り込まなければ腐ることはないようです。
そのままずっと密封状態が保たれるのならば、理論上ではずっと腐らずに保つはずです。しかし、中は腐らなくても外部の缶が腐食するなどして穴があくなどした場合は、そこから空気中にいる微生物が入り腐敗してしまいます引用:マイナビ
缶詰は菌が入り込まない状態なら、未開封で100年以上経っても腐っていなかった事例もあるようです。
このような理由から、缶詰は「消費期限」ではなく、おいしく食べられる期間の「賞味期限」を採用しています。
猫缶の賞味期限が切れても猫に与えることはできますが、保管状態が悪ければ傷みやすくなるので、注意したほうがいいかもしれませんね。
では、ウェットフードのパウチはどうなのでしょうか、日本缶詰びん詰レトルト食品協会の記事を見てみましょう。
レトルト食品はその多くがカレーなどにみるように、多種類の原材料や調味料、香辛料を使った混合調理品であるため、保存中にその製品に期待される味わいが微妙に変化してくるものもでてきます。したがって、その食味の変化を加味しますので、一般的にはレトルト食品の賞味期限は缶詰と全く同じとはならないのです。
ウェットフードのパウチも缶詰と同じように加熱殺菌されています。
密封状態であれば菌が入り込まないので理論上腐ることはありませんが、パウチは風味が変わりやすいことから、賞味期限が短めなのですね。
賞味期限が切れたパウチを猫に与えても体への影響は少ないのですが、保存状態が悪いなら早めに食べきる必要がありそうです。
脂質が酸化する
猫のウェットフードが傷むものとしては、「酸化」もあります。
酸化とは空気中の酸素とウェットフードの脂質が結びついた状態で、腐ってはいないのですが、風味が落ちる原因となるので注意しましょう。
具体的に酸化とはどのような状態なのか、太陽化学株式会社の記事を見ていきます。
例えば、クギが錆びる、リンゴの断面が変色する、輪ゴムがボロボロになる、古いお米で粘りが低下する、プールの塩素で髪が脱色するなどといった現象も『酸化』が関与しています。いずれの例も、「劣化する」、「ダメージを受ける」といった悪い印象を持たれるでしょう。他にも紅茶は茶葉を酸化醗酵させたものであるなど、必ずしも『酸化』=『劣化』ではありませんが、食品は『酸化』によりその品質・風味を変質させ、多くの場合は好ましくない変化が起こります。
ちなみに、食品に含まれる以下の成分が酸化しやすくなるそうです。
- 脂質
- タンパク質
- アミノ酸
- 色素成分
ウェットフードは脂質が酸化すると、味に影響を及ぼすようになります。
ニオイが発生するときはアミノ酸の酸化が原因で、硫黄化合物が発生するので、悪臭となりやすいのです。
猫缶やウェットフードのパウチが未開封であれば、脂質やアミノ酸が空気中の酸と結びつくことはありませんね。
ただし、温度変化でも影響を受けることがあるので、注意するようにしましょう。
腐ったウェットフードを猫に与えるとどうなるのか?
未開封の猫缶やウェットフードのパウチを猫に与えても、菌が中に入り込んでいない状態なら、腐敗はしていません。
味が変化しておいしくないかもしれませんが、菌の影響がなければ猫に与えても体への変化は心配しなくても大丈夫でしょう。
しかし、開封後に菌がついたウェットフードは、時間が経つと腐ります。
以下のような状態に変化したら、ウェットフードは腐っているので注意しましょう。
- ドロドロになっている
- 臭いがある
ただし、ウェットフードが腐っていても、お腹を壊すとは限らないようです。
ナビタスクリニックの記事に、「食中毒菌がいない限り、下痢や嘔吐などの食中毒症状は出ない」と書かれていました。
食中毒菌がウェットフードにつきやすいのは、以下のケースです。
- 手やスプーンに菌がついていた
- ご飯を入れる容器に菌があった
ウェットフードの腐敗を防ぐには、手をよく洗って、スプーンや容器も十分洗うようにしたいですね。
また、ウェットフードが酸化すると、油がベタベタになります。
酸化するとニオイも変化しやすくなり、古い油のようなニオイがしたら猫に与えるのは避けたほうがいいかもしれませんね。
変化した油脂を少量猫に与えても、体の解毒作用で問題ないことが多いようです。
しかし、体が小さい猫は少量でも影響を受ける恐れもあるので、以下のような症状があれば注意するようにしてくださいね。
嘔吐
下痢
人がわかるほど臭いが変化した油では、食中毒と似た症状が出ることがあります。
ただし、猫は人よりも優れた嗅覚があるので、腐敗したウェットフード・酸化したウェットフードはニオイを嗅いで受け付けないことがほとんどですよ!
猫はニオイで食べられるものなのかを判断しているので、人が見た目やニオイでわからない腐敗や酸化であっても、猫が嫌がって食べなくなるので、飼い主さんはそれほど心配しなくてもいいかもしれませんね。
猫のウェットフードが腐らないための対処方法
「猫はニオイで腐敗や酸化がわかる」とはいっても、飼い主さんとしては腐ったウェットフードを猫に与えるのは不安がありますよね。
とくにオーガニックや防腐剤無添加だと開封後に腐りやすくなるので、次に紹介する対処方法を試してみてはどうでしょうか。
猫に与えたウェットフードは1時間で片づける
人の手・スプーン・お皿などに腐敗の原因となる菌が付着している可能性があるので、開封後は1時間くらいで片づけると安心ですよ。
「1時間で腐る」わけではありませんが、安心材料として取り入れるといいですね。
猫の多くは、ウェットフードを与えればすぐ食べてくれるはず。
私が飼っていた猫も、ご飯前になると「ニャーニャー」鳴いて催促がすごくて、ご飯を与えたらあっという間に平らげてしまっていました。
食いしん坊の猫ちゃんであれば、残らないのでお皿を1時間程度で下げるとよさそうですね。
購入したウェットフードは冷蔵庫へ
猫缶やパウチは未開封なら菌が入り込む心配はありませんが、温度変化による劣化はあるので、買ったらすぐに冷蔵保存がおすすめです。
冷凍すると油が分離しやすくなるので、冷蔵保存をおすすめします。
少量のウェットフードを購入し早めに使い切る
「それでもウェットフードが腐るのが気になる……。」
このような飼い主さんには、こまめにウェットフードを購入する方法がおすすめです。
お店にあるウェットフードは製造から日が経っていないものが置いてあるので、購入したらすぐに冷蔵保存すれば、熱での劣化は防ぐことができますよ。
ただし、回転率の高いお店を選ぶことが条件ですが。
お店での熱劣化を防ぎたいなら、ネット通販がいいかもしれません。
信頼できるメーカーからの直販があれば、倉庫からウェットフードを発送してくれるので、お店のように熱での変化は少ないといえそうですね。
賞味期限を守る
猫缶・ウェットフードのパウチ、どちらも賞味期限が切れても食べられます。
それでも、期限が切れたものは風味が落ちやすいので、猫には与えないほうがよさそうです。
「うちの猫はグルメで、ご飯を選ぶんです!」
こんな場合は、もしかしたら猫が劣化を判断して食べないのかもしれませんよ。
開封後のウェットフードは腐るので注意しよう
ウェットフードを与えると、腐敗が心配ですよね。
私が調べたところ、ほとんどの猫缶やウェットフードパウチには防腐剤が含まれておらず、そのようなフードは開封後腐るので注意しましょう。
腐ったウェットフードを猫に与えたくないなら、次の点に注意してくださいね。
- 開封後は1時間で片づける
- 買ったら冷蔵保存へ
- できるだけ新しいものを与える
一番腐敗しやすいのは開封後なので、小食で余ってしまうときは、以下の記事で紹介した保存方法も参考にしてくださいね。